「ヴェーバー宗教社会学における「神義論」の問題圏──「社会階層」および「主知主義」との関連で」
ヴェーバーの『宗教社会学』草稿における「神義論」論は、従来それのみを独立させた断片的言及にとどまってきた。しかしヴェーバー死後に編集者によって付された目次ではなく、テキスト記述の論理を解明しつつ読解すると、そこには一貫した論理を抽出できる。したがって「神義論」論は、独立した断片的論点ではなく、「社会階層」論と「主知主義」論というヴェーバー思想全体に関わる問題の結節点であることを主張した。
『現代社会理論研究』(現代社会理論研究会)
第10号