本研究は、介護老人保健施設の現状について、文献調査と聞き取り調査により明らかにした。特に、平成30年度介護報酬改定に着目して考察した。聞き取り調査の結果、市川市内(近隣を含む)の老健及びリハビリ病院の現場から挙げられた諸問題の多くは、①介護保険制度と介護報酬及び診療報酬と関連のある問題、②要介護者個人あるいは家族の問題から起因する問題、の主に2つに起因していることが明らかになった。これらは、市川市特有の問題ではない。平成30年1~3月に実施した聞き取り調査でピックアップされた現場の問題については、同年4月以降にその状況が変わる可能性が高い。なぜなら聞き取り調査で挙げられた問題の多くは、平成平成30年度介護報酬改定の影響を受けて、改善される可能性が高いからである。