はじめに、国際租税法における歪みやバイアスについて国際事業所得における三学説(資本輸出中立性、国家中立性、資本輸入中立性)から考察し、次に国際事業所得課税の問題(テクノロジー輸出中立性、所得源泉ルール)を提起した。そして問題の現状として、移転価格税制について言及した。最後にその解決策として、1)各国との移転価格税制の調和、2)APAの改善(一国が承諾すれば、自動的に相手国も承諾することの保証)、3)企業側から申し立てがあれば、必ず税務局が受理する義務を負うという相互協議、4)国際仲裁機関設置を提案した。