第17巻第1号通算第23号。ドイツでは、1995年に公的介護保険が導入された。現在では公的介護保険制度の創設期とは社会的状況ならびに要介護者やその家族を取り巻く環境も変化してきており、介護保険の制度の見直しは重要な課題となっていた。そして、よりよい制度とするために2008年より介護改革が行われる。ここでは、2008年から段階的に実施される介護改革と、公的介護保険の現状を紹介した。2008年より実施される介護改革では、介護給付額と特に認知症患者への給付額の増額、介護の質の保障、介護支援拠点の設置、介護保険料のアップなどが注目される。