「BALRMに関する再考察」
本稿は、BALRM(Basic Arm's Length Return Method)に関して考察している。BALRMは、1998年に公表された移転価格に関する白書の中で提言された利益概念を用いた移転価格の算定方法である。本稿では、まずBALRMの基本的な仕組みを考察している。次に、BALRMの考えを受け継いだCPIとALRに関して検討している。そして最後に、現行の移転価格税制に対するBALRMの影響を明らかにしている。
明治大学大学院『経済学研究論集』第23号