衝突エネルギーが500GeV以上のILC において,損失エネルギーを伴ったHiggs粒子生成反応e+e- → hνν-barの断面積は0.1pb以上が予想される。ここでは約 500fb-1という高いルミノシティでの実験が計画されているため,この過程はHiggs 粒子の精密測定に適していると考えられている。この高い精度の実験に見合った理論的予測を行うため,自動計算ソフトウェアGRACE/SUSY-loopを用いて,解析を行った。この反応ではMSSMの1ループレベルのファインマン図は約14,000 個となるので,ここではファインマン図が約1,300個のe-W+ → hνeの1ループ計算に有効Wボゾン近似(EWA)を組み合わせてMSSMの1ループ効果が検証可能かどうかについて論じた。
共著者:國府田優作,市川晶裕,浜田純平,近匡,神保雅人,石川正,栗原良将,加藤潔,黒田正明 ROMBUNNO.20aK34‐4