「『適度普恵』型最低生活保障制度構築に向けて」
2000年以降、中国における「皆保険皆年金」制度の構築が注目されているが、社会保障制度体系のもう1つ重要な柱である公的扶助に関しても大きな進展をみせている。主に制度の拡充と農村への普及が行われたが、現状からみて、生存権保障の未確立や受給対象の選別化など、「適度普恵」型には程遠い状況である。真の「適度普恵」型制度を構築していくには、生存権保障という原点に立ち戻る必要がある。
『東亜』No.554