「ドイツ企業の所有構造と株式市場」
2種類の透明性基準が並存するドイツ株式市場を分析対象として、市場で評価される企業価値と透明性基準の選択との関係を考察している。そこでは、企業価値の高い企業ほど、高い透明性基準を選択し、そうでない企業は低い基準を選択するというセルフセレクションが確認された。また、高い透明性基準を採用した銘柄では、流動性の高まりから株式保有が小口に分散されている傾向がみられた。
証券経済学会年報第43号