第2講 高精度環境復元の試み (分担執筆)
福井県水月湖や秋田県一の目潟の湖底から得られた年縞堆積物を用いた高精度高分解能な古環境復元の手法について解説している。一の目潟で得られたボーリングコアでは約3万年前から現在までの堆積物が保存されており、上部の2万年分については年縞により細かい年代測定が可能である。
年縞堆積物の年代決定方法やボーリングコアの回収に関する新たな手法について解説するとともに、年縞堆積物がどのようにして形成されるのか、どのような湖沼から年縞堆積物を回収することができるのかを詳説している。