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Basic information

Name YOSHIDA, Hiroshi
Belonging department
Occupation name
researchmap researcher code
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Book Title

Market and Accounting

Sole or Joint Author

Single author

Summary

会計の言葉の由来は、任せた仕事に向き会いその役立ちを計ることにある。市場においては、他人の成果を取引により利用する。第1章では、取引がおこなわれる市場が、どのように成立したか、その由来を検討する。
第2章においては、略奪が与える影響を検討する。略奪も他人の成果を利用する方法である。交換と略奪が人々の豊かさにどのような影響を互いに与えるのかを検討する。また、それまで市場にないものを提供するパイオニアを、市場がどのように処遇するのかも検討する。市場が成長することで、パイオニアの業績を継承するフォロワーが市場から受ける効用とパイオニアの受ける効用の比較をおこなう。また、他人の成果を略奪によって利用する場合の社会全体の豊かさへの影響を余剰分析の方法により検討し、併せて減税のもたらす影響を明らかにする。
第3章においては、社会の分業によって、会計の対象がどのように変化してきたかを明らかにする。
第4章においては、他人の仕事に依存する社会において会計の果たす役割が明らかでなかった時代に、どのような誤謬を引き起こしたのかを、アダム・スミス、マルクス、伊藤博文、レーニン、ケインズについて検討した。
第5章においては、主権と権力が分離した統治形態において、良い権力者を見出すための会計を検討する。資本と経営が分離した初期の株式会社においては、会社の業績を鑑みることなしに、借入や増資によって得た資金を原資として高い配当がおこなわれた。利益から配当を支払うべきであるとする会計原則が会計報告の作成に適用されて、株主は良い経営者を見出すことができるようになった。
我が国の財政は、借入によって得た資金を原資として福祉政策を初めとする諸政策がおこなわれている。第3章で検討した演繹的に導出した原則に従うことで、良い代表を選び出すことが可能になることを確認する。

Publication Office

春秋社

Date of Issue

2019/07

Subject1

簿記論 、公会計、環境会計、事例研究