会計や税務、企業の経理に携わる者に関する者にICT化の進展に関する意識調査を実施したところ、今後ICT化が進展すると考える者は87.7%となり、ICT化の進展に伴う業務内容の変化に関しては64.2%が業務の半分以上が変化すると考えているとの回答であった。そして、ICT化の進展により変わるであろうとの回答が多かった業務は単純業務であり、非単純業務については変わると考える者の割合は低い結果となった。
さらに、ICT化の進展と今後の大学教育に関する意識調査では、ICT化の進展により大学で身に着けるべきスキルが変わると考えている者の割合は69.4%に達し、さらにICT化が進展した場合学生が身に着けるべき能力としては会計や税務に関するスキルや関連資格の取得よりも、コミュニケーション能力やデータ解析・分析スキルが必要であると考える割合が高かったのである。
以上より、ICT化が進展する中で、税務・会計分野においては人工知能やロボットでは対応が難しい非単純作業、非ルーティンの仕事に対応できるより高い専門知識とコミュニケーション能力を有する人材の育成が求められるところである。