我が国では、大法人における電子申告・電子納税の義務化や会計ソフトの導入促進などICT化の進展が著しい。また、行政コスト削減の点から、税務会計分野における更なるICTの活用が見込まれるところである。
このような税務会計分野におけるICT化の進展は、これまで不可能であった膨大な業務を短時間で行うことを可能とするものである。そして、単純作業は人工知能をはじめとするICTの活用が進む一方で、非単純作業は専門知識を有する人材の活躍が期待されるところである。
そこで、企業の財務及び会計・経理に携わっている者を対象に2019年10月に実施した『ICT化による意識調査』の調査結果報告及び分析により、現在企業の税務会計分野で求められている人材を明らかにするとともに、ICT化が進む現代における税務会計教育の在り方を提示した。