耐用年数の再検討(1)
我が国固定資産の法定耐用年数の沿革と現行制度を整理し、その意義を研究した。現行制度は、昭和26年に採用された効用持続年数に基づき法定されている。当時は、固定資産の耐用年数を細かく法定することで減価償却制度の統一を図り、公平・公正の確保が要求されていた。しかし、現在の複雑化が進む企業や国際競争力の観点から、投下資本の回収期間である固定資産の耐用年数を詳細に法定することは疑問であることが導き出された。(P.149~162)
千葉商科大学論叢
45巻2号