ためこみを呈する住人への介入方法と課題の検討: いわゆるごみ屋敷に住む住民への支援者による介入事例から
ためこみ症は2019年にWHOの診断基準に新たに加わった疾患であるが,その実態は十分に把握されていない.本稿ではためこみを呈する当事者に対し支援機関がどのようにして関わることができたのか,実際に関わった支援者から聞き取りをおこない,その過程を検討し課題を考察した.本事例では,ためこみ症には該当しないためこみを呈する住人であったが,地域には少なからず潜在していると思われた.支援のためには実態調査を地域ごとにおこなうこと,初期介入をおこなう機関の指定などが考えられた.
千葉商大紀要