社会的ひきこもりの支援について,当事者が自ら相談に訪れることは稀で,同居している親が相談に訪れることが多い.また,直接的な支援でなく親に対する支援でも有効であるとする報告もある.そこで本研究ではひきこもり家族教室への参加による親自身の対応の変化と,それがひきこもり当事者にどのような影響を与えているのかについて検討するため,当事者家族4名に対して半構造化面接およびSCSTによる分析を行った.その結果,家族の孤独感を軽減し,親の価値観を変容させることによってひきこもりを間接的に支援できることが示唆された.(川乗賀也・早坂春香・相良陽一郎:担当部分=論文内容全般について検討)