コミュニケーションとしての身体―身体と記号をつなぐリズムのありようについて―
「リズム」はコミュニケーションにおいて二つの大きな役割を担っている。一つは言語一般と同様、意味の媒体となること。あるパターンのリズムは、特定の(恣意的な)意味をコードすることも、それを記号として書き下だすことも可能である。もう一つは、人を無意識のうちにコミットさせるということ。このことはこれまで「リズム共調」という言葉のもとに指摘されてきた。本論は、このリズムの二面性を浮き彫りにすることにより、コミュニケーションにおける「リズム」「身体」の位置付けを見直そうと試みる。
科学研究費補助金(基盤研究(B)(2))研究成果報告書
p.15-29