近代教育草創期の中国語教育
本書は、明治二年から同十八年、日本の近代教育草創の時期、欧化主義、洋学重視の風潮の中で、中国語教育が官立学校およびそれに類する教育機関で、専ら中国との外交、交易に必要な通弁の養成を目的とする実務者教育として性格づけられ、教育上、近代西欧諸語のそれとは異なった扱いの下に苦難の命運を辿った経緯を、『公文録』『公文類聚』『太政類典』等、さらに未公開の史料を駆使し、教育制度史の流れに沿って闡明にしたものである。
白帝社