監査に対する需要と監査人の評判の役割
エイジェンシー理論に基づく監査理論では、エイジェントとプリンシパルの間のモニタリングおよびボンディングにかかるコストが大きくなればなるほど、高い品質の監査、すなわち、品質の尺度と判断される評判の良い監査人が需要される。これは法定監査の状況下での、監査に対する自発的な需要の存在を示すものとなっている。しかし、メインバンク制や株式持ち合いに代表される、いわゆる日本的システムの存在は、法定監査の状況下での監査に対する需要に影響を与えていた可能性がある。
JICPAジャーナル