「個人所得に対する望ましい課税」
CUC View&Vision
財政学、租税論の視点から現行日本の所得税に焦点を当て、問題点を整理し、所得税の今後の方向性を模索した。わが国の個人所得課税は、その税目を「所得税」と称し長年に渡って基幹税として税収を支えてきた。シャウプ勧告後、戦後の資本主義の発展過程において「所得」が租税負担能力のベンチ・マークとして公平だと考えられるようになってきたことを示し、また所得税は勤労意欲にほとんど影響を与えないし、税負担は本人に帰着するから相対的に効率な租税だと考えられることに言及した。