本稿では、慶應義塾大学環境情報学部におけるG-BASEの利用について紹介した。G-BASEとは株式会社リコーのグラフモデルに基づくデータベースシステムである。実際にG-BASEを用いた講義の主題は「現実世界に現れる様々な情報の効果的な活用方法の模索」であり、ここでは「情報の抽象化と再利用」をその一つの回答として用意し、それを支援するためのシステムとしてデータベースシステムに着目した。そして、データ抽象化技術としてのE-Rモデルとグラフデータモデルとの関連や、再利用の実例としてのプロジェクトなどについて紹介した。