Another Kind of Negative Concord Items in Japanese
Western Conference on Linguistics (WECOL) 2019, held at California State University Fresno, California
この論文は、日本語の「ものか」修辞疑問文(「ものか」RQと略記)を扱う。これは、最初にMcGloin(1976)によって、そしてOguro(2018)によって詳細に検討されている。本論文では「ものか」RQにおける2種類の否定一致項目(NCI)の振る舞いを焦点の観点から扱う。まず、「ものか」RQのいくつかの特性を示し、「誰も」などの否定一致項目の認可の観点から、「ものか」RQが否定的な断定であると解釈されることを示す。次にNCIに関するMiyagawa、Nishioka、およびZeijlstra(2016)の研究を想定して、「ものか」RQのWH句「誰が」がNCIとしても機能することを示す。さらに「ものか」RQにおいて「誰も」と「誰が」が共起し得ないことを観察し、統語的な分析を示した。