源氏物語と聖徳太子伝暦
『源氏物語』が成立するにあたって『聖徳太子伝暦』の果たした役割を構想の面ならびに物語観の面から追究した論。『源氏物語』は、傑出した人物の一代記を編年体で記すという全体の構想において、また物語執筆の動機・内容・態度において『伝暦』を模範としていたことを指摘し、『伝暦』が『源氏物語』の誕生に決定的な意義を有していたことを明らかにする。
「千葉商大紀要」
第46巻第1・第2合併号