源氏物語と物語史
『源氏物語』における「絵合」の行事を取り上げ、「絵合」を「物語史論」の視点から追究した論。名立たる物語の傑作が居並ぶ「絵合」の最後に、光源氏によって描かれた「須磨の絵日記」が提出されるのは、『源氏物語』を物語文学の頂点に位置づけようとする意図であり、物語文学の歴史にスサノヲノミコトを顕彰しようとする作者の意図であることを明らかにする。
「千葉商大紀要」
第44巻第2号