アメリカ電機工業における独占形式と対外進出1890-1930年
本論文は、アメリカの主要産業の一つである電機工業を事例として、同国内での企業集中と独占形成、並びに、海外への直接投資や国際カルテル化の動きが第一次大戦の前後でどう変化したか、また特に、米系企業の対外膨張の中核ともなった電機産業に対して、ウォール街の金融機関がいかなる支援を行ったかを明らかにしようとしたものである。これら金融機関による電力金融とドイツ賠償公債など外国公債の引受での積極化は主要電機会社の国内外での勢力拡張と密接に関係していたことが示されている。
博士課程単位修得論文