我が国の中小企業問題生成史の特徴
日本中小企業学会
中小企業問題がわが国だけの固有の問題か、他の先進国にも共通する問題かという問い掛けに答えることは、中小企業研究に携わる者にとって避けて通れない作業である。自由論題とはいえ、本発表も、統一論題の「先進国中小企業の国際比較-日本中小企業の方位を求めて-」に呼応して上記の作業の一端に参加し、わが国において中小企業問題が顕在化し、政府による政策的対応が始まった1920年代から30年代の時期について、どのように中小企業問題が理解され、またどのような解決策が講じられようとしたのかを明らかにしたものである。