Mitsui Bank's lending policy in transition in the interwar years
経営史学会(第26回富士コンファレンス)
本発表は、大恐慌に遭遇してわが国商業銀行がとった戦略とその結果について、三井銀行を事例にして論じたものである。同行は、第1次大戦前後から商業銀行化路線なる方針を進め、貿易商社への短期融資と外国為替業務取引を重視し、また電力会社への大口資金を社債発行で回収するなど、大口・短期の資金運用を旨とした。この姿勢は、大恐慌後も変わらず、軍需生産力増強のために設備融資を求める声を拒み30年代末まで継続された。