『先進国の中小企業』「我が国の中小企業問題生成期の一特徴」

本書は、昭和60年６月の日本中小企業学会における研究成果をとりまとめたものである。欧米と日本の中小企業問題の比較を通じて日本の中小企業のあり方を考え直すことが意図されている。私の研究は、先進国に共通する問題として中小企業問題をとらえたうえで、なお、日本固有の特徴を検出する作業の必要性を、問題の発生期にまで遡って示すことである。そうした特徴とは、政策当局周辺に、同業者間の競争により自滅しやすい存在とする中小企業認識があり、企業規模の拡大策や組織化による競争制限措置に傾斜しやすかったということである。　共著者名：池田正孝、近藤義晴、久保田英夫、福田雅一、船曳　淳、錦織璋、飯塚好光、太田一郎、河崎亜洲夫、梅木　晃、岩片公夫、太田進一、小倉信次、渡辺俊三、岩田　勲　担当部分：我が国の中小企業問題生成期の一特徴（207－218頁）

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