ジョイント・ベンチャーの買収法による会計処理(Ⅱ)
棚卸資産を後入先出法で評価した場合、会計帳簿と税務上では処理が異なるために、差異が生ずることがある。買収法によれば、取得した棚卸資産については取得日での公正な市場価額で評価され、一括して後入先出法が適用される。しかし、税務上では、取引が課税なき交換である場合、以前の後入先出法による金額は繰り越されることになる。これは会計上の後入先出法による棚卸資産金額の残高が、税務上の後入先出法による棚卸資産の残高よりも大きい状況の下で発生する。(pp.315-341)
『千葉商大論叢』第30巻第1号(千葉商科大学)