バブル経済期における倒産企業の軌跡
バブル経済は、多くの企業に甚大な影響を与えた。とりわけ、この時期に良かれ悪しかれ、主導的な役割を果たした不動産業は、バブルの崩壊と相まって未曾有の大打撃をこうむった。不動産業種に属する店頭登録企業、「MARUKO」(以下、M社)は、91年8月に会社更生法の適用を申請し、事実上、倒産した。本稿では、不動産業をとりまくバブル経済期の経済環境を明らかにし、その中で倒産企業、M社の経済的、財務的な軌跡をたどり、財務の視点から企業評価分析を行った。
経済行動
vol.7,№1