倒産問題の解決策をこれまでの予測による倒産回避だけでなく、再生という視点から究明することは、今後、ますます企業評価研究の中で重要な問題の1つに思われる。倒産企業の再生が可能かどうかを評価し、判断するには、資本固定化のメカニズムを解明しなければならない。本稿では、菊池敏夫教授が唱える資本固定化理論をもとに、こんにちの現実的な倒産問題の多くが、この資本固定化に起因することを1960年代と90年代の経営、経済環境や倒産企業(ヤオハンジャパン)を観察しながら理論的、実証的に明らかにした。 共著者名:菊池敏夫・飫冨順久・牧野勝都・池内ひとみ・佐々木一彰・樋口和彦・新川本・磯伸彦・山田仁志・篠崎香織・沼野敏・村上睦・鈴木岩行・金山権・黄八洙 担当部分:第2部 第6章「倒産企業の再生条件-資本固定化を中心として-」(p.81-96)