租税法と信託法の交錯―租税法上の信託の意義―
本稿は、従来、租税法上の信託とは信託法上の信託であることが当然の前提として議論されてきたことに対して、その論拠は確かなものであろうかという観点から、主として、私法上の信託の意義、立法経緯及び立法関係資料を手掛かりとして、租税法上の信託の意義について考察し、少なくとも国内信託との関係においては、租税法上の信託は信託法上の信託と同義であるという結論を導出するものである。
公益財団法人租税資料館 租税資料館賞受賞論文集(上)
pp.45-142