米国財務省規則に対する司法敬譲問題―Chevron原則、National Muffler原則、あるいはSkidmore原則か?―
米国においては、Chevron判決以来、とりわけ米国財務省又は内国歳入庁が発行する財務省規則等に対して、どの程度の司法敬譲が与えられるべきかという問題が議論されてきた。この問題は、Mayo判決 によって、一定程度、解明されたという見方が成り立ち得ると考える。本稿は、財務省規則に対する司法敬譲の問題について、かかるMayo判決前の議論の状況等を整理することで、かような見方の是非を巡る議論へとつなげるものである。
国士舘大学法学会 国士舘法研論集
17号pp.49-75