「ガーイウス『法学提要』」
紀元後170年頃のローマ法古典期を代表する法学者ガーイウスの著作『法学提要』を近時の国内外の研究成果を盛り込みつつ邦訳および解説した。この著作の重要性は、古典期ローマ法学の純粋な解明のみならず6世紀の『ユ帝法典』を通じて、フランス民法典に代表されるいわゆるインスティトゥーティオーン体系の基礎を築いた点にも強く認められる。わが国では約50年ぶりの新訳となるが、単なる訳書ではないローマ法学研究の基礎資料を目指した。
敬文堂